カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

  • 日系
  • 2017年3月13日
  • カンボジアニュース

金融ローンの比較サイトで注目 日系スタートアップ企業[日系]

news_201703131
(c)Phnom Penh Post

 日系のスタートアップ企業が、金融ローン商品の比較が可能なカンボジア初のウェブサイトを運営している。クメールタイムズ紙がプノンペンポスト紙が報じた。

 このウェブサイトはスピアンルイ(Spean Luy)という名前で、ユーザーはローン内容を金利や金額、期間及び目的に応じて検索することができる。


 日本人投資家の永野雄太氏は、「商業銀行やマイクロファイナンス機関(MFI)の営業効率性を改善し、借主の金融リテラシーを向上させたかった。人々が幅広い金融商品から選べ、低金利の恩恵を受けることができる「Financial Inclusion 2.0」を目指す。これを借主と銀行の橋渡しにしたい」と語った。

 現在、プラットフォームにはローン情報のみが掲載されているが、今後2ヶ月以内に金融機関4~6社との公式パートナーシップを結び、スピンルイのウェブサイトで直接のローン申請を可能にするという。



 永野氏は、「このプラットフォームは個々の金融機関やウェブサイトからしか得られなかったローン情報を収集、比較できる。借主がサイトに来る理由は、簡単で安全、かつ無料であるためだ。銀行やMFIにとっても、融資承認された時点で利用手数料が発生する成果報酬型のため登録だけなら無料だ。これに参加しない理由はないだろう」と述べた。

 同氏は、「最初のターゲットは、20歳から40歳のカンボジア人中間所得層で、自分のビジネスを拡大したい人だけでなく、車や住宅の購入をしたい人たちも含む」と話し、また、ウェブサイトや同社のFacebookページを通じて、金融商品や金融習慣に関するビデオや記事を提供し、ユーザーの金融リテラシーを高める計画もあるという。

 金融リテラシーの向上及び責任ある融資の促進を目指す団体は、このウェブサイトについて、「金融リテラシーが低下し、驚異的な数のMFIかつ高利貸しが多いカンボジアでは、特に有用である」と指摘する。

 また、豪系NGOグッドリターンの代表は、「ローン商品は、会社によって異なる方式で記載されるため、他社との比較が難しく人々は混乱しがちだ。多くの顧客は金利に注目するが、手数料が隠れている場合もある。各商品を簡単に比較できるような形でローン情報を正確に提示すれば、Spean Luyのようなプラットフォームは非常に有用だ」と述べた。

関連記事
政治
日本、カンボジア・タイ国境地域に180万ドルの人道支援 現地ではタイ軍侵攻報道も[政治]
(15日)
経済
中国産無印スープ粉末をタイ製と偽装、30トン押収[経済]
(14日)
経済
カンボジアの国際準備高、248億ドルに急増 経済安定を反映[経済]
(08日)
経済
2025年上半期の企業登録が微増 前年の落ち込みには及ばず[経済]
(05日)
経済
保険契約数が前年比2倍超:カンボジア保険市場が急拡大[経済]
(07月29日)
経済
カンボジア、MSME支援で信用保証総額3億ドル超 政府が資金調達を後押し[経済]
(07月18日)
あわせて読みたい
業界
顧客基盤のサービスとニッチ市場開拓が競争相手との差別化になる[金融・保険]リー・ジンヨン
業界
日本式のホームセンターがない国には、我々の存在意義がある[卸売・小売]米田 裕二
業界
ISP業者にとって5Gは脅威というよりはお世辞 [IT・通信]ソク・チャンダ
特集
世界で最も住みたい ネイチャーシティの実現へ
特集
カンボジアのシリコンバレー
日系の最新ニュースランキング
最新ニュース