(c)Phnom Penh Post
日系のスタートアップ企業が、金融ローン商品の比較が可能なカンボジア初のウェブサイトを運営している。クメールタイムズ紙がプノンペンポスト紙が報じた。
このウェブサイトはスピアンルイ(Spean Luy)という名前で、ユーザーはローン内容を金利や金額、期間及び目的に応じて検索することができる。
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日本人投資家の永野雄太氏は、「商業銀行やマイクロファイナンス機関(MFI)の営業効率性を改善し、借主の金融リテラシーを向上させたかった。人々が幅広い金融商品から選べ、低金利の恩恵を受けることができる「Financial Inclusion 2.0」を目指す。これを借主と銀行の橋渡しにしたい」と語った。
現在、プラットフォームにはローン情報のみが掲載されているが、今後2ヶ月以内に金融機関4~6社との公式パートナーシップを結び、スピンルイのウェブサイトで直接のローン申請を可能にするという。
永野氏は、「このプラットフォームは個々の金融機関やウェブサイトからしか得られなかったローン情報を収集、比較できる。借主がサイトに来る理由は、簡単で安全、かつ無料であるためだ。銀行やMFIにとっても、融資承認された時点で利用手数料が発生する成果報酬型のため登録だけなら無料だ。これに参加しない理由はないだろう」と述べた。
同氏は、「最初のターゲットは、20歳から40歳のカンボジア人中間所得層で、自分のビジネスを拡大したい人だけでなく、車や住宅の購入をしたい人たちも含む」と話し、また、ウェブサイトや同社のFacebookページを通じて、金融商品や金融習慣に関するビデオや記事を提供し、ユーザーの金融リテラシーを高める計画もあるという。
金融リテラシーの向上及び責任ある融資の促進を目指す団体は、このウェブサイトについて、「金融リテラシーが低下し、驚異的な数のMFIかつ高利貸しが多いカンボジアでは、特に有用である」と指摘する。
また、豪系NGOグッドリターンの代表は、「ローン商品は、会社によって異なる方式で記載されるため、他社との比較が難しく人々は混乱しがちだ。多くの顧客は金利に注目するが、手数料が隠れている場合もある。各商品を簡単に比較できるような形でローン情報を正確に提示すれば、Spean Luyのようなプラットフォームは非常に有用だ」と述べた。