BanhJi Fintech Co., Ltd(BanhJi)と日本国際協力機構(JICA)カンボジア事務所は、カンボジア国立銀行(NBC)と協力し、NBCのデータ駆動型経済分析と自国通貨クメールリエル(KHR)の促進を支援するための協力覚書(Memorandum of Cooperation、MoC)の署名式を開催したと、JICAカンボジア事務所が水曜日に発表した。
BanhJiは、クラウドベースの会計ソフトウェアに加え、決済処理や運転資金調達のためのプラットフォームを提供するカンボジアの先駆的なフィンテック企業だ。同社は10万以上のMSMEと連携し、カンボジアのMSMEにおける約37億ドルの資金ギャップを縮小することを目指している。
この提携は、NBCとJICAによる技術協力プロジェクト「Enhancing Capacity of Economic Analysis and Operation for Monetary Policy in the Kingdom of Cambodia(カンボジア王国における金融政策のための経済分析および運営能力強化)」の一環である。
同プロジェクトの目的は、金融政策決定における透明性を強化し、クメールリエルの取引市場を促進することにある。
プロジェクトの目標達成を加速させるため、NBCとJICAは他の組織との共同研究を拡大している。この取り組みは、2025年1月にカンボジア信用情報機関(CBC)とのMoC締結から始まった。
今回のBanhJiとのMoCは2件目の協定となる。BanhJiが保有する豊富な中小企業(SME)のデータベースを活用し、データ駆動型の経済分析およびクメールリエル促進政策に関する研究が強化される見込みである。
さらに、この連携は、NBCにおける金融政策の策定や経済研究において、代替データの活用を促進することが期待されている。