(c)Phnom Penh Post
中国国営の鉄鋼会社、宝鋼集団(China Baowu Steel Group)は、高炉を中国北西部の新疆ウイグル自治区からカンボジアに移転する計画を明らかにした。プノンペンポスト紙が報じた。
中国の高炉は、設備能力の過剰や電炉の導入の影響により利用価値が低下しているため、同社の子会社が所有する高炉も2017年に閉鎖されている。しかし、中国では古い設備でも、カンボジアでは利用価値があるとして移設の計画があるという。
ベトナム税関当局のデータによると、昨年1月から7月までに、カンボジアはベトナムから71万7572トンの鉄鋼を輸入しており、前年同期比で49%増加している。高炉の移設によって、国内インフラの整備、建設業の成長などによる鉄鋼需要の高まりに応えることが期待されている。
カンボジア商工会議所の副会頭のリム・ヘン氏は、「カンボジアの建設部門における鉄鋼需要の90パーセント以上が輸入されていると思います。プロジェクトが実現すれば、地元市場に鉄鋼を供給し、カンボジアの貿易赤字を減らすのに役立つだろう」と彼は述べた。