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  • 経済
  • 2017年10月6日
  • カンボジアニュース

世界銀行 カンボジアの都市の公共交通機関整備が最重要[経済]

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(c)Khmer Times

 都市人口が年間2.6%の割合で増加するにつれ、公共交通機関の改善と詳細な都市化計画の策定は、プノンペンのみならず、シアヌークビルやシェムリアップを含む他の都市にとっても最優先事項となると、世界銀行が提言した。クメールタイムズ紙が報じた。

 10月3日に発表された報告書によると、カンボジアは人口1538万人のうち約314万人、約20.5%が都市部に住んでいる。約160万人の都市人口を抱えるプノンペンは、国内で唯一の主要都市地域とみなされ、次ぐバタンバンとシェムリアップには、それぞれ22万8681人と26万4034人が住む。カンボジアは現在、都市化の初期段階にあり、毎年多くの人々が都市に移住しているため、都市計画には緊急の注意が必要だという。

 世界銀行の専門家で、報告書の著者ジュディ・ベーカー氏は、「都市化はプノンペンだけでなく、シハヌークビルやシェムリアップなどの他の都市でも急速に進んでいる。しかし、インフラ投資が不十分なため、郊外に住む低所得者の生活水準が悪化し、公共交通機関や公共サービスのアクセスは依然として悪い。都市部の貧困地域のほとんどは、低技能職従事者であり、その60%の収入が月額75ドル未満だ。都市部の貧困層の3分の2以上が借金を抱え、ローンの支払いは支出のかなりの部分を占めている。カンボジアは都市化の初期段階にあり、より良い仕事や住宅、学校へ行くため、人々は益々街にくる。国が行動し、基本的なサービスを改善するときが来た。移住者の流入に対応するには、都市開発を計画し、貧困層に基本的な公共サービスを提供することが最善の方法だ」と述べる。報告書では、首都の貧困レベルは29%と、政府の公式発表12.8%よりもかなり高いことがわかっている。

 プノンペン都庁の局長は、「都市が大きくなるにつれ、居住者への公共サービスは拡大し、渋滞緩和を目的とした公共交通機関拡大も行っている。我々には段階的に進めるマスタープランがある」と語った。

 2008年の国勢調査によると、首都の人口は120万人で、5年間で40万人の移住者が訪れた。特にプノンペンへの移住者は圧倒的に若い女性で、都市の年齢と性別を変えつつあるという。

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