ハラール食品の主要製造国タイが、カンボジア国内でハラール食品の製造に向けて投資を行うことを求めている。クメールタイムズ紙が報じた。
在カンボジアタイ国大使館の副部長が今週商業省への表敬訪問の際、パン・ソラサック大臣と会合を行い、「タイは、イスラム教コミュニティや旅行者に提供するため、カンボジア国内でのハラール食品製造の拡大を望んでいる」と話した。
具体的にはタイがカンボジアの関係職員に対し、ハラール食品の導入プロセスの指導などでカンボジアをサポートする、といった内容になっている。
商業省の広報担当者は、「カンボジアは2008年から小規模ではあるがハラール食品の開発と準備を始めてきた。カンボジアのハラール食品の基準の設定により、国内のイスラム教徒だけでなく、将来的には海外のイスラム教国への輸出も可能になるだろう」と話している。
観光省の資料によると、カンボジアを訪れるイスラム教国からの旅行者数は、2016年1月~11月の間でインドネシア、マレーシア、ブルネイ、中東諸国から総計で30万人と依然低いままとなっている。
その原因の一つとして多くのホテル・レストランでもハラール食品の提供ができていないことが挙げられ、ハラール食品の充実によってイスラム教国からの観光誘客に大きな効果が望めると旅行業界からは期待の声が上がっている。