日本貿易振興機構(JETRO)の最新データによると、今年1~9月における日本へのカンボジアの総輸出額は9億3000万ドル、これは前年同期の約7億3000万ドルから20%以上増加し、大幅な上昇を見せた。
カンボジア商業省の広報官は、「この上昇は、日本政府が提供する特恵貿易と、両国間の関係拡大によるものだ」とクメール・タイムズ紙に語っており、「またコッコン経済特区は、日本人向けのオフィスがあり、日本企業がコッコンへ工場進出する重要なゲートウェイとして機能している。日本は、我々にとってアジアの中でも潜在的な市場で、生活水準は我々よりも高いが、彼らの日常のニーズに応えるため、消費者向け製品を提供することができる」と述べている。
10月に任期を終えた隈丸優次前日本大使は、離れる前に「現在、成長する経済とは製造業を意味しているが、商品やサービス業もまた成長しており、日本の投資を引き寄せている。賃金は中国、ベトナム、タイに比べて低く、代わりの場所を探している日本企業にとって、カンボジアは投資するには良い場所だろう。また労働力も若く、訓練も容易な点も魅力である」と話した。
日本からの主な輸入品は機械、自動車、電子製品、肉、鉄、鉄鋼、医薬品で、カンボジアから日本への主な輸出品は、衣類製品、履物、砂糖、魚介類。
一方、今年上半期の日本からの輸入総額は2億950万ドル、前年同期の2億940万ドルからわずか0.03%減少している。
商業省の広報官は、「我々は開放経済であり、また市場の需要も日本製のみに焦点は当たっておらず、多くの選択肢がある。カンボジア人の生活水準は改善されているが、所得はそれほど高くなく、購買力はまだ低い。また、日本からの投資の上昇は、カンボジア国内で製造、販売を可能にし、日本からの輸入減少を後押しする」と話す。