カンボジアでの安定したシルク製品の売り上げに対して、技能労働者の不足と安価な輸入製品の影響で既存の国内製品が圧迫されている。クメールタイムズ紙が報じた。
カンボジア商業省のマオ・トラ長官によると、政府による伝統的なシルク製品へのテコ入れは一定の成果を挙げているものの、安価なベトナムや中国のシルク製品の利用が大きく進んでいる。
カンボジア国内ではシルクの需要が年間300トンあるのに対し、国内では年間2トンしか生産されておらず、その不足を補うためにシルクの海外輸入が増加している。
また国内で生産されるシルク製品の不足は技能労働者不足も要因である。もともとシルク製品の生産に従事していた地方の女性は、より高い収入が得られる縫製工へ職業転換している。
クメールタイムズ紙によると、地元企業はある程度は国内産シルクを使用しているが、価格が高く競争力が保てないためタイやベトナム産のシルクを使わざるを得ないとしている。