【教育・学習支援】
カンボジアの教育制度は日本と同じ6・3・3・4制で,最初の9年は義務教育として無料で受けられる。ただし、家庭の事情などで通学が難しく、退学や留年の問題もいまだ残っている。また、多くの学校は午前と午後の2部交代制で、午前は7時から11時まで、午後は1時から5時までのそれぞれ4時間。これは内戦後の教室や教師不足が主な原因であり、特に教員の地位や給料水準が低く、課題となっている。不足する授業を補うために塾に通う中学生も多く(中学校から卒業試験がある為)、教師が空いた時間にアルバイトで補講をすることもある。体育や芸術系の科目は設備や教員不足でほとんど行われていない。
「今までは『インターナショナルスクール』と名がついただけの学校が多かったですが、これからカンボジアの発展とともにどんどん本格的なインターナショナルスクールが増えてきて、今後選択肢はもっと増えるでしょう」と、1歳から10歳までの教育を行い、日本含む世界30カ国の子どもが学ぶギビングツリースクール校長のヒーザー・ゴーレン氏は語る。
日本人が通うインターナショナルスクールとしては、ノースブリッジ、インターナショナルスクールオブプノンペン(ISPP)、アイキャンブリティシュなどが挙げられ、カンボジア人と外国人が同じクラスで学ぶ。これらの学校はイギリスのIGCSE(国際中等普通教育証明書)や、IB(国際バカロレア資格)、IPC(国際小学生カリキュラム)などに準拠するか、または独自のカリキュラムを作成して、欧米など先進諸国の学校への進学に必要な授業が受けられる。また、インターナショナルスクールは、美術、音楽、メディア、ITなどといった主要科目が学べることや、各種課外授業が充実していることも大きなメリットといえる。