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2017年1月4日
カンボジア進出ガイド

【建築・内装】

153 カンボジアの建設・内装③(2016年11月発刊 ISSUE05より)

カンボジアを理解した取り組み  Understanding the impact of Cambodia

 資家や利用者が内装デザインに価値を見出している限り、内装業界は益々成長していく。

 設計や工法においても現地を理解した考え方が重要になる。カンボジアでは日本で使われる建材が手に入りにくい。タニチュウ・アセットメントの谷氏は、「毎日が工夫の連続でしたね。日本ではこんな格好悪い仕上げはしないとか、どこまで許容できるのかとか。また、欲しい建材も手に入らないこともあります。入手方法を最初はいろいろ考えましたが、現地で調達できるもので対応することを基本にしました。逆転の発想でそこが見えてもおかしくないようにするとか、見せ方を工夫することを考えました」と語るとおり、カンボジアでの施行には創意工夫が必要になる。



 大村インダストリーの大嶋信氏は、「日本の建設と同じ感覚でカンボジアの建設や施工を行うと、トラブルになることも多くあります。人件費は確かに安いですが、材料費は高くなることが多いです。というのも、カンボジアでは国内で材料を調達することが難しいことが多く、ほとんどを輸入に頼っているからです。カンボジアで建設をする際に気をつけなければいけないことは、安請け合いを鵜呑みにしないということです。建設会社の営業が安請け合いをして、後で問題になることは、カンボジアではよくあることです」と話す。



 建築デザイン・プロデュースをするココチカムデザインの河内利成氏は、「大部分の発注者は実際の費用よりも安く予算を見積りますし、また、その額で請け負ってしまう工事会社もあります。しかし、そのような工事業者は途中から資金の不足分を次々と請求しますので、対応の判断を場当たり的に求められ、結果的に高くなることもあります。余裕のある予算のなかで計画的に工事する場合と比較したら、ボロボロの状態で工事が進捗していくわけです」と話す。



 もちろん、安ければ良いというばかりではない。先進的なデザインで数々の実績を持つ内装会社、ザ・ルームのパヴェウ・シウデスキー氏は、「内装で最も重要なのは品質です。どれだけ安く見積を出せたとしても上質でなければ、その事業は失敗に終わるかと思います。内装デザインは非常に重要です。顧客の製品やサービスの品質保証にも関わってもきます。コンセプトにあった素敵な内装の店舗やブランドショップを訪れたとき、サービス内容や製品について知る前に、第一印象でお客様が良い判断を下すこともありますよね」と語った。いずれにしても進出には十分な準備や調査が重要だ。

サプライヤー Supplier

 C&Pのミース氏は、「AECによる影響として、国際的でグローバルなブランドの建設資材が成長市場を目指して流入するため、建設現場へはより安くより良い製品を供給出来ますが、非常に多くのサプライヤーが競合しなければならないと思います」と語る。



 電気温水器のリンナイ、電動工具のヒルティ、床材のペルゴなどの販売代理店である、カムコナ・トレーディングのエリダ・キムスルン氏は、「私たちの製品は全ての住宅や商業施設が対象です。日本や欧州から輸入する評判の高いメーカー、洗練された商品を取り扱っています。私たちはソリューションを提供することを第一にしています。商品を売ることに注力せず、顧客のニーズを汲み取り、どんな商品が最適か、どんなソリューションが一番かを提案します。また売った後も同様に大事です。もしアフターサービスやメンテナンスが無ければ一度のみの購入になってしまいますから」と語る。

 また同氏は、「建設業界をよく知っており、どの製品が良く、何が新しい技術か、何が売れるかのアイデアを沢山持っています。気になる製品を見つけたら、サプライヤーにコンタクトしますが、私たちはボンケンコンにショールームがあり、販売代理店も行っているのでサプライヤーから連絡が来ることも多いです。顧客は外国人とローカルの半々で、一番売れ行きが良いのは、リンナイの電気温水器ですね。豪州やニュージーランド、米国でも知られており、商品を信頼して買っていきます。お陰さまで売上金額も順調に伸びており、リンナイに関しては2倍以上に伸びています。ホテル等に向けては、国内の電気料金の高さからガスシステムの需要も伸びています」と付け加えた。価格的な競争力だけでなく、新たな価値の提案が求められる。


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