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2016年6月13日
カンボジア進出ガイド

【医療・医薬】

137 カンボジアの医療・医薬②(2016年5月発刊 ISSUE04より)

救急への対応 Medical Evacuation

136 カンボジアの医療・医薬①の続き
 国内の主な私立・公立の病院で救急治療を受けられる所もあるが、質にはばらつきがある。2次又は3次救急では、国外に搬送されるケースが多い。タイには数多くの国際標準の病院があり、診断機器、専門医、集中治療室での治療が可能だ。カンボジアからバンコク、またはシンガポールなどの医療適格地へ搬送される場合は、高額な費用がかかるため(参考:専用機での搬送費、約2~4万ドル。入院費、手術費等別途)、海外旅行保険に加入しておくことを勧める。なお、今夏開設予定のサンライズジャパン病院によって、カンボジア国内で高度な救急治療を受けることができるようになる。

保険を選ぶ際のポイント What to consider when choosing health insurance

 カンボジアの医療費は先進国に比べて割安である。しかし、社会保険や国民健康保険がある日本と違い、医療費は100%本人の負担となるため、海外旅行保険の存在は大きい。また、普通の海外旅行保険には歯科治療が付帯されているものは少ないが、一部の民間保険や欧米系の保険にはカバーされているものがあり、日本の国民健康保険の加入者であれば海外治療でも保険の一部金還付を申請できる。なお、還付申請の際には、申請書・領収書・診断書(診療内容明細書)が必要となるので忘れずに取得しなければならない。

カンボジアでかかりやすい病気 Staying Healthy in Cambodia



 当地では日本とは違う環境であることを踏まえた健康管理が必要になる。蚊などに媒介されるウイルスや感染症、細菌・寄生虫による急性胃腸炎や生水にも注意が必要である。ケン・クリニックの奥澤医師は、「受診される方でよくある病気や外傷は、かぜや急性胃腸炎、デング熱、チクングニア熱が多いです。また、インフルエンザや、ひったくりや交通事故による傷・骨折・捻挫なども多いです。デング熱は蚊に刺されないようにするしか予防法はありません。プノンペンにはマラリアを媒介する蚊がほとんどいませんが、逆にデング熱は都会に多い蚊です。蚊だけではなく、虫さされで来院する方もいます。ダニ・シラミ・アリなど、朝起きたら刺されていたということがあります。さらに、こちらでは結核を患う方も多く、日本では入院し、隔離が必要な病気を患った患者でも外を歩いていたりします」と語っている。また、SICの荒木医師も、「カンボジアではまだ風土病も多く、市内で赤痢、コレラ、食中毒、デング熱なども身近に見かけます」と注意を呼びかけている。

 また、SICの久保伸夫医師は、「経済発展が著しく、建設ラッシュや自動車の急増による大気汚染は深刻です。中国同様にダニ、かび、PM2.5などの呼吸器の汚染物質が室内外問わず多く、気管支喘息などを引き起こす可能性があります」と述べた。
138 カンボジアの医療・医薬③へ続く


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