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ワールドブリッジ会長のシーア・リッティ氏は、先週開催されたカンボジアの大手不動産検索サイト「Realestate.com.kh」が主催する不動産イベントで、「郊外に倉庫を建設できる資金と資源があれば、住宅を建設するよりも多くの収益を挙げられる」と指摘し、具体的な利回りの数値を引用するなどして述べた。
ワールドブリッジグループの組織の大半が住宅建設に重点を置いているなかでの発言ともあって、堅調な成長を維持する製造業に向けた不動産開発の可能性が注目されている。
ボレイと呼ばれる集合住宅などは、ワールドブリッジグループを始めとするローカル系の不動産開発会社により開発が盛んだが、一方で個人融資額の増加に対する懸念や、開発業者が提供する住宅ローンの高い利息などが度々指摘されている。
外資が中心の製造業分野における倉庫開発は、不動産開発会社にとって次の新たな開発分野として期待されているようだ。
現地不動産調査会社Vトラストは、プノンペンの縫製業で必要としている敷地総面積が2020年までに現在の2倍に当たる約200万平方メートルに達すると予測しており、同社のリサーチディレクターは、「カンボジアの製造業全体の7割は縫製業が占めている」と述べた。
カンボジア商工会議所(CCC)のリム・ヘン副会頭は、「保管スペースの需要が高まっているが、投資家が倉庫を借りることが難しくなった。工業地帯には既存の企業が使用しているため、賃貸用の倉庫がない」と述べた。
また、現地の大手不動産会社CPLのチェイン・ケイン会長は、「より多くのカンボジア人が倉庫開発への投資に関心を寄せている。特に中国からカンボジアへの工場移転が増加している」と語った。