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オーストラリア証券取引所(ASX)に上場しているカジノ運営会社、ドナコインターナショナルリミテッドは、カンボジアでのカジノ事業が継続的な法的紛争のために、金銭的損失に苦しんでいる。
同社が運営するタイ国境に近いポイペトでは最大のカジノであるスターベガスを含め2つのカジノを同社は所有しているほか、中国国境に近いベトナム北部ではアリストインターナショナルホテルも所有している。
先週公表された同社の財務報告書によると、ドナコの純損失133百万ドル(194百万豪ドル)は、スターベガスに起因しており、現在も法的紛争が継続している。
ドナコは、2015年にタイの政治家であり実業家からスターベガスを3億6000万ドル(5億2410万豪ドル)で買収した際、2年間管理を同実業家に任せることに同意し、1億2000万ドル(1億7470万豪ドル)の株式を受け取ったが、同氏がこのカジノに隣接して別のカジノを2軒建設。ドナコ側は非競争条項に違反したと主張し、管理契約は延長しなかった。同実業家はドナコの主張を否定し、カンボジアのみならず、タイ、シンガポール、豪州でも激しい法定闘争に繋がっている。
ドナコは、シンガポールでは損害賠償の支払いを、また豪州では実業家の株式の凍結をそれぞれ要求しているが、カンボジアでは裁判所が同実業家を支持したことから上訴している。こうした中、ドナコの取締役数名が関与する内部混乱もあり同社の株価は低迷している。
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