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ムーディーズ・インベスターズ・サービスによると、カンボジアは、2019年の米中貿易戦争の悪化に備える企業による移転と投資の恩恵を受ける可能性のある東アジアの国々の1つだという。クメールタイムズ紙が報じた。
同社のアナリストは、「カンボジアのリュックサック、ハンドバッグ、財布などの旅行グッズの米国への輸出は現在、ゼロ関税優遇措置を受けている」と述べた。最近では、EUがEBA協定撤退のプロセスに取り掛かかり、カンボジアの貿易特権が危険にさらされている。しかし、カンボジアの衣料品や靴の輸出は恩恵を受け続けている。
同氏は、「製造メーカーがカンボジアで事業を設立することによって、米国の関税を迂回することを目指す可能性がある」と述べた一方で、「EBA撤退の動きは、生産拠点をカンボジアに移す魅力を落としている可能性がある」と付け加えた。
世界銀行のシニアエコノミストは、東アジア諸国、特に新興国にとって、中国に取って代わる輸出の可能性は非常に大きいものだとし、「我々は、米中貿易戦争の激化はベトナムにまず利益をもたらすと思うが、カンボジアがより安価になり、インフラを整備し、貿易政策を緩和すれば、長期的には利益を得ることになるだろう」と述べた。一方、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、米国政府の明確な目標や見込みがないため、カンボジア・米国の協議が進展していないことを示唆した。