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カンボジア政府が都内の交通渋滞緩和のため、水路建設を約束したとクメールタイムズ紙が報じた。これにより、プノンペンの住民たちは、ボートを使った地方訪問が可能になるという。
スン・チャントール公共事業交通大臣は昨年、カンボジアがメコン、バサック、トンレサップを含む多くの河川を利用していなかったことを踏まえ、「乗客と貨物の輸送を促進するため、我々はプノンペン自治港(PPAP)に接続した水路建設を検討しており、旅客ターミナルの建設と河川に沿った港の拡張を提案している」と話した。
公共事業交通省は、「計画は予備段階にあり、プロジェクトの詳細は明かせないが、毎日の通勤を容易にするため、都内各地と港をバスで接続する」と述べ、スン大臣は、「プノンペン自治港や民間企業と協力して実現可能性調査を完了した後、プロジェクト開始は来年を予定している」と付け加えた。
都庁の広報担当者は、水路利用により市街地の交通渋滞、特に大量の貨物トラックによる交通渋滞が緩和されることを歓迎し、カンボジア国家観光連盟のホー・バンディ事務局長は、このプロジェクトを賞賛したが、「適切な安全対策が必要であり、さらに貨物ターミナル、旅客ターミナル、観光ターミナルの港を区別をする必要がある」と語った。
国家最高経済評議会のメイ・カリヤン上級顧問は、「カンボジアには使用していない川が多く、既存の資源、特に河川を有効活用すべきだ」と述べ、「このようなサービスは政府にとって経済的にも有益である」と付け加えた。
今日のプノンペンは、道路の維持管理が不十分であり、公共交通システムは非効率で信頼性が低く、多くの都市住民が自分の車両やトゥクトゥク、バイクタクシーを利用するため、通勤ラッシュにより毎日厳しい渋滞に陥っている。
しかし、政府は公共交通機関の改善に努めており、今年9月には、国際協力機構(JICA)と共に、大量輸送システムの役割を果たす自動ゲートウェイシステムのFS調査を実施した。しかしこれには8億ドルの費用がかかり、都内のマイナー道路を操縦するためには、一車両あたり30人を乗せる大きさが限界だ。また、政府が支援するロイヤル鉄道も今年5月、プノンペンとタケオ、カンポット、シアヌークビルを結ぶ鉄道サービスを週末限定で開始した。