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カンボジア縫製業協会(GMAC)関係者が、縫製業界が危機的であると述べたこと対して異議が出ている。
23日、GMAC関係者が「政治の先行き不透明感、労働力への不安、国際競争力不足などが原因で、今年に入り70以上の工場が閉鎖し、それに対し新規で操業を始めた工場は20に留まっている。縫製業への発注も20%から30%落ち込んでおり、60億ドルもの市場規模を持つ縫製業界が危機に瀕している」と述べた。
GMACは閉鎖した工場名や規模、場所は公表できないとしており、あるNGO代表は「70以上の工場が閉鎖されたことでどれほどの雇用が失われたかというデータさえGMACは持っていない」と指摘した。
カンボジア商業省の広報官によれば、最近閉鎖した工場は小規模であり、影響はほとんど無いと見ており、GMACの発言は意識していないとした。
また、縫製業の輸出は対前年同期比で4%伸びているという別のデータも存在することから、GMACは作為的に情報を提供しているという批判も出ている。
これに対してGMACの関係者は、「企業数の変化は協会の会員数の変化を根拠にしており、また衣服・履物の発注が落ち込んでいるというのは信頼できるデータによるものだ」と応答した。また同氏は「輸出・輸入のデータは商業省から提供されたデータを引用しており、縫製業は他の発展途上国と比べて国際競争力に欠けることについては、何年も前から発信していることだ」と付け加えた。