(c)Phnom Penh Post
会計年度上半期の終了から6週間、カンボジア証券取引所(CSX)上場企業4社は財務諸表を提出していないほか、ある会社は2014年から財務データを公表もしていないと、プノンペンポスト紙が報じた。CSXによる基本ルールの徹底に疑問が投げかけられている。
プノンペン水道公社(PPWSA)と縫製企業グランドツインズインターナショナル(GTI)は常に財務諸表の提出期限を数ヶ月遅延しており、最近上場したプノンペン自治港(PPAP)も提出が遅れることが確実視されている。
ANZロイヤル銀行CEOのレオニー・レスブリッジ氏によれば、国際的・地域的には、一度上場した企業が定められた時期に財務諸表を提出できなかった場合、深刻な結果に陥ると語る。
「その会社の能力や社内ガバナンスに対して投資家から疑念を抱かれてしまう。投資家が会社の全体的なビジネス戦略に高い関心がある場合、タイムリーな財務報告は特に重要だ」とレスブリッジ氏は話した。
ところがプノンペン経済特区(PPSEZ)は今年5月に上場して以来、一度も財務諸表を公開しておらず、最後に公表されたのは、2014年末までさかのぼる。
PPSEZのCFOであるフォン・ニー・ワイ氏は、「遅れている分の報告書は今月中にも投資家らに公表される。この2週間は必要情報の公開準備をしていた」と述べ、2015会計年度の財務諸表を発表し、9月6日に2016年上半期の会計報告を行う予定だとしている。
アジアフロンティア・キャピタルCEOのトーマス・ハガー氏は、「タイのSETなど、より発展した証券取引所では、株取引一時停止などの措置がある」と話す。
一方で、CSXの市場オペレーションディレクターであるラムン・ソレイユ氏は、カンボジア規制当局は報告書公開義務に関し、規制内容を曲げて企業らに時間的猶予を与えることに賛成しているという。
ラムン氏は、「提出期限を守らせるのはカンボジア証券取引委員会(SECC)の仕事だ。SECCによれば、PPSEZの提出遅れは同社が第2四半期に上場したからだ」と話した。