観光省は中国からの観光客を呼び込む目的で、ビジネス・観光業関係者に対し中国の通貨・人民元を受け入れるよう促している。
カンボジアデイリー紙によれば、観光省は5月下旬に新戦略を発表し、2020年までに年間200万人の観光客を中国から呼び込むことを目標とした。
一方で、アクレダ銀行のイン・チャンニーCEOは、「人民元をビジネスで使用できるようにするのは難しいだろう。米ドルと比べて人民元の流通は限られている。政策自体はいいが、特に通貨の受け入れに左右される小売の現場では、難しい」と話す。
ほとんどの現地ビジネスも、リスクが潜在利益を上回っているとしてイン氏に賛同している。
プノンペン都内のある織物販売店のマネージャーは、「正直、良い案だとは思わない。米ドルについても偽札問題はあるのに、真贋がわかるほど人民元について知らない」と話す。
シェムリアップのレストラン経営者は、「近年の中国人観光客らは、事前にリサーチをして現地のルールなどをよく知っているため、こうした取り組みが必要だとは思わない」と語る。
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