――前回、2013年の段階で3万5千人の登録者がありましたが、求職者は増えているのでしょうか?
コイッ・ソミエン(以下、コイッ) はい、現在6万5千人以上が登録しています。かなり増えましたがこれは去年(2014年)、タイから約1万人の出稼ぎ労働者が戻ってきた影響が大きいです。現在私達は求職者の登録を待つだけでなく、戸別訪問や地方の役所で開催する求職者の為のセミナー等の活動で登録者を増やしてしています。
また、推定値ですが2010年から現在までに約8600件のマッチングを行いました。数字を見ると低いと感じるかもしれませんが、それは私達が本当に仕事を探している人、つまり田舎から来たきちんとした教育を受けていないスキルのない求職者を支援しているからです。そういった求職者たちは面接を受けたとしても受かる確率はかなり低いです。しかし一回失敗したからといって諦めるのではなく、仕事が見つかるまで支援を続けています。
――そのような求人者に何か教育やトレーニングをしているのですか?
コイッ 現在のところ私たちにそのような支援をする力はありませんが、CVの書き方や面談する時の注意点等を教えています。また、一週間に一回、無料で20人限定の説明会を開いて対人能力やコミュニケーション能力について指導をしています。特に対人能力は今の労働市場で最も求められている能力だと思います。
それから、インターンシップの紹介も行っております。例えば大学4年生や卒業して間もない方を対象にインターンシップを受け入れる会社を紹介しています。会社によりますが、フルタイムやパートタイム等、様々な就業形態があります。他にも様々な活動を行っておりますので、詳しくはホームページ(
www.nea.gov.kh/nweb/en)をご覧いただくか直接お問い合わせ頂ければと思います。
――多くの読者はポイペトに感心を持っていますが、ポイペトにもオフィスはありますか?
コイッ ポイペトにはありませんが、バッタンボンにはジョブセンターがありますので、ポイペトをカバーできます。問い合わせを頂ければ詳しい状況の説明やサービスの提供をいたしますので、労働関係でわからないことがございましたら、いつでも問い合わせ頂ければと思います。
――キャリアフォーラムは今年も行っていますか?
コイッ 去年は約70社でしたが、今年は約90のブースを設けております。政府から補助金がでますが、それだけではカバーできない部分をブース料金として運用費用に充てる為に徴収しております。私の知っている限り、参加しているのは金融関係の企業が多いですが、どんな職種の企業でも参加可能です。
いつか日系企業を集めたジョブフェアや、金融関係だけのジョブフェア等を開ければいいなと思っていますが、予算の関係で出来ていないです(笑)
日本の投資家はカンボジアの未来や労働状況を見極めなければなりません。私達NEAも、何かしらの形でお手伝いできることがあると思いますのでいつでもお声掛け下さい。(取材日/2015年10月)