2016年7月15日
―――企業紹介をお願いします
マイケル・グリーン(以下、グリーン) インフィニティ損害保険は、健康保険や損害保険を取り扱い、保険会社としてはカンボジアで第二位、カンボジア人所有のものだと国内最大の保険会社です。損保ジャパン日本興亜などの強力な保険会社ともパートナシップを結んでおり、カンボジアで働く現地従業員や日本人のお客様のためNGOなども含めた中小企業から、国際的な大企業まで、あらゆるリスクに備えて、顧客のニーズに対応した優れた保険サービスを取り揃えています。法人向けの製品には定評があり、それが広く評価されているんですよ。
経営陣は、オーストラリア、イギリス、ニュージーランドなど成熟市場で50年にわたり培った経験を活かしています。また、アジア有数の保険教育ANZIIFに則った国内唯一の保険会社でスタッフの育成にもコミットしていますね。
―――カンボジアの保険業界について教えて下さい
グリーン 1975年から1992年まで、カンボジアに保険会社は1つもありませんでした。 1992年に経済財務省の一部門としてカンボジア・ナショナル・インシュアランス・カンパニー( Caminco )が設立され、1996年には初めての外資系保険会社としてアジア・インシュアランスが事業を開始、続いて1998年にフォルテインシュアランス。カンボジア・ベトナム保険会社に続く2年後、2007年にインフィニティ損害保険会社とCampu Lonpac保険会社が誕生しました。2009年からは保険市場への大規模な新規参入はありません。
カンボジアの保険業界はまだまだ幼いですね。2015年はたった6つの保険会社で、非生命保険を除くと5300万ドルの利益がありました。これら正規の保険会社は、個人や企業向けに、地元の保険代理店では及ばないような部分を広くカバーしていますよ。民間によるローカルの販売代理店や販売代理人は、不動産、自動車、損害、エンジニアリング、貨物などで20%のシェアを持っています。ライセンスを伴わない事業活動は認められていません。
―――今後の見通しを教えて下さい
グリーン 保険市場は引き続き成長していくでしょう。2009年から2014年からの5年間、保険業界は平均して毎年21%の成長を続け、2014年から昨年かけては26.7%と記録的な増加となりました。国の経済成長と共に外国からの投資も伸びていき、保険市場も他のアジアよりはるかに高い速度での成長が期待されます。外資系企業によるカンボジアへの関心の高まりが予想されますね。(取材日/2016年4月)