2018年8月8日
――プロフィールを教えてください
リム・チュア・ヴッタ(以下、リム) プノンペン出身です。ジャーナリズムに関わって10年目になりました。インドラ・デヴィ(INDRA DEVI)という雑誌の仕事が最初です。その後クメール・メコン(KHMER MEKONG)、DAPニュースを経て、カンボジア人とカンボジアの外に居る人のための新しいメディアを立ち上げるために退職しました。
――会社紹介をお願いします
リム フレッシュニュースは2014年に設立し2015年から本格的に稼動しています。友人と二人で1万ドルの資金を元手に有力者などの後ろ盾も無く立ち上げました。当時は10名くらいのスタッフで運営していましたが、現在は100人以上を雇用しています。
アプリで5チャンネルの展開、ウェブサイト、オンラインラジオ、フェイスブックなどのソーシャルメディアを活用している。他社との最大の違いは多言語化に対応していることで、フレッシュニュースはクメール語、英語、中国語で全記事を配信しており、アプリを中心に毎日100記事の配信を目指しています。弊社は政治、経済、社会ニュースを中心に24時間稼動しており、発信作業を行っています。立ち上げから丸3年経過しましたが、今ではカンボジアを引っ張るメディアのひとつに成長したと考えています。
ユーザーが興味あるのはソーシャル(社会面)ニュースで、事件や事故などの社会面ニュースを配信するとアクセスが集中します。また、アクセス数をベースに分析した結果、最近は政治や経済に関するニュースにも興味を持っているようです。カンボジアの外からも国内のニュースにアクセスできるような、世界に発信するという目的があって設立したが、現在国外からのアクセスは全プレビュー数(700,000/月)の1割ほどある。
SNSの登場で自由な形で成長し続けるメディア産業
運営費用は広告費用を主としており、はじめは苦戦した広告営業活動も現在は100社に及んでいます。設立した当時、なかなか広告が取れずに当時は寝る間も惜しんで、いろんな人に信じてくださいと広告を売り歩きました。
――カンボジアのメディア産業は現在どのような状況ですか?
リム 2014年に設立した当時、メディアアクティビティは落ち着いていたと記憶しています。2016年ごろから各社で活発になってきました。今は情報を自由に発信、報道できるようになっていると感じます。
弊社はバックに有力者がいるわけではないため、報道NGというものは一切ありません。ニュースは全て掲載するし、政治家や官僚などにインタビューした際も公平に全て掲載するようにしています。それがポジティブであろうがネガティブであろうが公平に報道します。
10年前も自由といえば自由でしたが、ソーシャルメディアの登場でさらに活発になりました。これからより成長していける産業だと思います。
――会社としての目標を教えてください
リム 一からメディアを立ち上げ、現在はアプリやウェブサイトなど5つのチャネルまで成長したので、これからも動き続けて発信チャネルをさらに拡大させたいと考えています。今後は海外進出も視野に入れており、タイ、シンガポール、中国のいずれかに支社を作りアジア太平洋地域を網羅したニュース発信と、海外のニュースをカンボジア向けに発信するという双方向チャネルを目指しています。
まだまだ満足はしていないので不活発にはならず、最新ニュースを発信することに重きを置いて今後も精力的に動きたいと考えています。
――読者にメッセージをどうぞ
リム カンボジアの「今」の発信を心がけています。ぜひ弊社のメディアを活用してみてください。