(c)Phnom Penh Post
世界経済フォーラム(WEF)は28日、競争力人材育成と実用的技能促進のための人材教育や訓練に関し、カンボジアのパフォーマンスが低いことを「人的資本レポート2016」で発表した。
カンボジアは人材開発ランキングにおいて、前回より3ランク下となる全130ヵ国中100位で、ラオスとミャンマーを除けばASEAN諸国のうち最下位だ。
レポートによれば、「個人の知識やスキルなどのカンボジア人材の潜在可能性は、経済価値を生み出すことができ、長期的に見れば他の資源よりもより重要だ」という。
年に一度公開される同レポートは、変わりゆく需要や競争的な国際経済に対応して各国がどのように人材を育成・配置しているかを順位付けしている。
カンボジアの15~24歳のグループは最下位の109位となっており、本ランキングは国内教育システムの不足を反映していると考えられる。
プノンペンポスト紙によれば、直接的な関連性は無いものの、GDPに占める教育予算が最低の国は本ランキングでも低位置になる傾向がある。
世界銀行によれば、カンボジアはGDPの約2.6%が教育予算に充てられており、これはミャンマーを除きASEAN諸国で最下位だ。
国内の人材紹介会社やオンライン・ジョブポータル運営会社によれば、多くのカンボジア人求職者はマネジメントスキルを持っているものの、求人側が求める技術を持たないことがしばしばあるという。
一方で、エバージョブスカンボジアのヘイス・ブラークマン氏は、「ハード面のスキルが比較的低いために、海外の雇用主はカンボジア人雇用を避けるだろう。ASEAN地域統合は多くの可能性をもたらすが、外からのカンボジア人需要が多くなるわけではない」と語った