5月20日が「クメール・ルージュの犠牲者を悼む日」になったことで、カンボジアが、世界で最も祝祭日が多い国となる可能性があり、一部専門家が、その経済競争において疑問を投げかける。
メコン・ストラテジック・パートナーズのスティーブ・ヒギンズ氏によると、「祝祭日の日数を28日にするという発表は、将来の投資誘致能力を損なう可能性がある。犠牲者を尊重するという休暇の妥当性は認めるが、日数について良いと思っているビジネスマンがいるとは思わない」と述べた。
外国人投資家は、地域の近隣諸国と比較して、カンボジアの高いエネルギーコストと物流コストについて長い間不満を持っており、最近では、最低賃金の引き上げや国家社会保障基金への雇用者拠出など、フン・セン首相が昨年実施した一連の大衆政策について懸念を表している。
ヒギンズ氏に同意を示すアナリストがいる一方、あまり懸念はないと考える専門家もいる。
カンボジア・インベストメントマネジメントのアンソニー・ガリアーノCEOは、「実際には、ほとんどのカンボジア人従業員が全ての休暇を取得するということはない。労働者自らが、休暇を取らない場合が増えている」と述べ、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのミゲル・チャンコ上級アナリストは、「事前に発表されていれば、経済活動と外国投資家にはわずかな影響しか与えない」と述べた。
世界貿易の80%を占めるG20諸国の平均祝日数は12日で、隣国では、タイ20日、ベトナム12日、ラオス10日となっている。
カンボジアのフルタイム労働者には、祝祭日に加えて最低15日間の年次休暇が保証されているが、縫製工場の多くを含む週6日間働く70万人以上の労働者は、年間最低18日間の取得が可能だ。
ヒギンズ氏は、「28日間と18日間、全ての休暇を取得すると(計46日間)、労働週間の約20%に相当する。それはどの国でも不合理だ」と述べた。