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  • 社会
  • 2016年5月19日
  • カンボジアニュース

日本の市区町村の貢献も。カンボジアの飲料水事情[社会]

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(c)Phnom Penh Post

 カンボジアの農村部人口の31%には未だきれいな水源がなく、住民はボトル入り飲料水(ボトルドウォーター)に依存している。

 カンボジアのボトルドウォーターメーカーの多くは、地方の水源から未処理の水を汲み上げるか、プノンペン水道公社(Phnom Penh Water Supply Authority=PPWSA)の水を使用している。

 地方に工場を構えるクララ・ウォーター社(Kulara Water Co Ltd)は、ミネラルウォーターだけを取り扱っており、同社の展開するブランド「オー・クーレン」は、シェムリアップ州バンテアイ・スレイ地区のクーレン山で採取した水を砂岩でろ過している。同社はHACCP認定を受けており、競合はエビアンなどの輸入水だと言う。

 また、都市部に工場を構えるプノンペンのメーカーの多くは、PPWSAから供給された水に独自処理を施して製品化している。

 北九州市の支援により、PPWSAは飲用に適した水道水を提供している。もので、途上国としては稀だ。同社は1日3回の品質測定と、週に70の家庭からサンプルを取得し純度を確認している。充填処理はEUとアメリカで使用されている国際基準とWHOの基準に基づいていると言う。



 しかし、処理された水と言えども安心はできず、ユーロテック・インポート・エクスポート社(Eurotech Import Export Company Ltd.)は自社ブランドの「ユーロテック」で、3月、機械の誤作動が原因で発生した汚染水を市場流出させ、製品回収したことがある。ユーロテックは、プノンペン水道公社の水道水を逆浸透膜ろ過により高度浄化しており、ISO認定も受けている。

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