(c)Phnom Penh Post
チェコ系NGO団体のピープル・イン・ニード(People In Need Cambodia)とカンボジア系NGO団体のサマクン・テアン・ナウト (Sahmakum Teang Tnaut=STT)の研究によると、プノンペン都民にとって火災、有毒廃棄物を抑え、洪水被害が一番発生する確率が高い都市災害だと言う。
専門家は、不動産開発のために25もの湖が埋め立てられたことが洪水のリスクを高めていると指摘する。さらに、都市開発の悪影響や捨てられたたくさんのゴミによって排水溝は頻繁に目詰まりを起こし、洪水発生時に素早く水を流すことができないと言う。
本格的な雨季を迎える8月~11月の間で最もリスクの高い地区はダンカオ区サックサンパウ地区(Sak Sampov)、ドーンペン区スラッチョー地区(Srah Chak)、プーセンチェイ区サムロンクロム地区(Samraong Kraom)、ルッセイケオ区プレックタセク地区(Prek Tasek)、トゥールコーク区プサ―ダムコー地区だと言う。15年以上前の洪水では3万6000戸が被害を受け、2569人が怪我、39人が死亡している。
インフラ機能の監視業務を行うある企業幹部は、プノンペンの排水設備は不十分で、古い排水溝と新しい排水溝が連結が悪く、排水能力が制限されていると言う。さらに、STTの責任者によると、「プノンペン都はこの問題を解決するために十分な措置を講じていない」とプノンペンポスト紙に語った。
一方、プノンペン都の管理部門の責任者は「日本の国際協力機構(JICA)の支援により問題は大幅に改善した。今年のプノンペン都は洪水の発生を減らすことができる」と主張している。100キロ以上の配管を新しく置き換え、パイプも太くなり、パイプの総距離は400kmに及ぶと言う。
1月にプノンペンを訪問した日本の代表団はプノンペンの水インフラの改善支援をしたいと伝えている。