(c)Phnom Penh Post
先日解党した救国党による政権交代活動に対抗するため、フン・セン首相は、息子であり国防省のダイレクターの、フン・マニット氏を筆頭とした、スパイ養成学校の設立を発表した。プノンペンポスト紙が報じた。
フン・マニット氏は、「諜報機関で兵士や警察を訓練し、機密情報の収集に努める。カンボジアは、悪意のある集団からの内外圧がある中でも、高い経済成長を維持している。政治的な競争は、これまでよりも激しくなるだろう」と述べた。
フン・セン首相は、「政府は、軍内外の様々な組織を使って『色の革命』を根絶する。スパイは情報を提供するだけではなく、偽の情報を見分け、ニュースを分析するためのスキルが必要だ。我々はあらゆる場所や組織で諜報部員を必要としている」と付け加えている。
国際人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア局長代理、フィル・ロバートソン氏は、「新しい諜報部隊は、カンボジアの軍隊や治安部隊の権力強化のためだ。政府は『色の革命』のような存在しない脅威を創造し、人権と市民社会への脅威を正当化している。カンボジアにはまだないイスラムテロなどを口実に、情報訓練施設の建設はさらに進んでいくだろう」と述べた。
設立資金は政府と寄付により賄われ、8ヘクタールの敷地の中の2つのビルには合わせて、200万~340万ドルの建設費用がかかるという。また、現在の国防省情報本部と地方施設の修復のため別途140万ドルが費やされる予定だ。