カンボジア労働職業訓練省のヘン・スアー大臣は、労働組合に対し、数の拡大ではなく、活動の質を優先するよう求めた。カンボジア全国労働組合評議会(CCNU)の総会での発言で、組合内部の不満から多くの小規模な組合が設立されている現状に懸念を示し、「新たな組合を作るのではなく、既存の組合を強化することに注力すべきだ」と述べた。
ヘン大臣は、個人の利益ではなく、集団の利益を重視するよう求め、過剰な組合の設立が紛争を増加させる原因になると指摘した。また、団結と専門性の向上が労働者と国全体の利益に繋がると強調した。
総会では、Mom Seak氏が2024年から2027年までの第9期CCNU会長に選出された。同氏は労働法や国際労働条約の情報を広め、労働者の生活水準向上や労働紛争の解決を進めることを誓った。
また、国内外の組織との関係強化や、職場環境の調和を促進することを目指すとし、「組合の団結した取り組みが投資家の信頼を高め、雇用機会の増加やマクロ経済の安定化、産業構造の多様化に寄与する」と述べた。
労働省のデータによると、登録されている組合代表者は2019年の564人から2024年には624人に増加し、国内の登録組合は6000以上に達している。さらに、労働紛争の解決率も2023年の80.95%から2024年には91.8%に改善している。