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カンボジア国立銀行(NBC)のチア・セレイ総局長は、グローバル中小企業金融フォーラム2020で、「未来への移行、中小企業の金融アクセス促進におけるデジタル化の役割」と題して講演し、「中小企業は発展途上国や新興国の企業だけでなく、経済全体の発展にとっても重要なセクターだ」と述べた。クメールタイムズが報じた。
また同氏は、中小企業の重要性にもかかわらず、中小企業は人材の制約や競争の激化、市場や金融へのアクセスなどの課題に直面している点を言及し、「資金がなければ、素晴らしいアイデアはただのアイデアのままになってしまう」と述べた。
さらに中小企業が金融サービスを利用するための最大の障害の一つが非公式性であると指摘し、「事業の登録をしていなければ個人の有形資産に裏付けられた所有者名義でしか融資を受けることができないため、融資能力は制限される」と述べたうえで、「中小企業にとって事業登録は面倒で時間のかかるものだったが、オンライン化により簡素化された。中小企業にとっての金融アクセスの促進に繋がれば、登録のための十分なインセンティブになるだろう」と期待を寄せた。
しかし、デジタル化への移行には対処すべき難しい課題を3つ挙げ、「第一に中小企業のデジタルリテラシーが依然として低く、デジタル化を利用できないこと。第二にデジタル化への信頼の欠如が銀行員自身にも拡大していること。第三に電気とインターネット接続のコストが安価でなくてはデジタル化は概念に過ぎなくなってしまうことだ」と述べた。