国際農業開発基金(IFAD)は、カンボジアでの農村開発支援をさらに強化するため、プノンペンの国別事務所を正式に拡張・常設化した。
2025年3月27日に行われた開所式には、農林水産大臣で副首相のディット・ティナ氏、国際協力省代表、IFADアジア・太平洋局長ナリンダー・カンガ(Narinder Kanga)氏、その他開発パートナーが出席した。
カンガ氏は、「このオフィスは、IFADのカンボジアに対する長期的コミットメントの象徴である」と述べたうえで、「農村の貧困削減と持続可能な農業システムの構築に貢献するため、同国政府と密接に連携していく」と強調した。
同氏によれば、IFADは2008年以降、カンボジアにおいて12件のプロジェクトに累計3億5,000万ドル以上を投資し、50万人以上の農民・農村家庭を支援してきた。今後は、新たな拠点を通じて技術革新、気候変動への適応、レジリエンス向上、若者と女性の参画、金融アクセス向上などに重点を置いた政策支援を展開していく。
ディット・ティナ農林水産大臣は、カンボジア政府が掲げる「農業を経済の柱とする戦略」において、IFADの貢献が極めて重要であるとし、「今後もパートナーシップを深化させたい」と述べた。
また、IFADは農村のインフラ整備やバリューチェーンの開発を進めることで、民間セクターや金融機関との協業も加速させる方針である。特に農業機械、省力化装置、灌漑技術、農村物流、スマート農業といった分野では、日本企業を含む民間の参入余地があると見られる。
今後は、地方政府や教育機関とも連携し、現場レベルでの支援を強化する構えである。