(c)Phnom Penh Post
米国の配車サービス大手ウーバー(Uber)が東南アジア事業をシンガポール同業最大手のグラブ(Grab)に売却する予定という報告に続き、2社の市場参入へのアプローチの違いが明確になっている。プノンペンポスト紙が報じた。
昨年9月、ウーバーはカンボジアでサービスを開始した際、タクシーを利用した配車サービスは、バイクやトゥクトゥクが主流だった現地ではとてもユニークなサービスだった。
そして昨年12月、グラブがカンボジア市場に参入し、当時はウーバーに出遅れたと見られていたが、現在カンボジアで急速にシェアを伸ばしている。
プノンペンポスト紙によると、グラブはカンボジアの政府機関や小児科病院などの現地施設と積極的に関わりを持つことに尽力し、カンボジア政府の支持を得ていると報じている。
昨年12月、グラブがカンボジアに参入した際、スン・チャントール公共事業運輸大臣は「他の大手競合企業よりも先にグラブは株式公開できるだろう」と述べていた。
同紙はまた、国際政治情勢もグラブに味方したと報じ、フン・セン首相は、米国が現在は解散した野党と結託していると非難しており、今月初め、同首相はウィリアム・ハイト大使を「嘘つき大使」と呼んだという。
1000人以上のドライバーを雇用している現地同業のパスアップ(PassApp)の創業者、トップ・ニモル氏は、「GrabとUberが参入しているにもかかわらず、私たちの顧客は依然として増加し続けている」と語った。
同じく現地同業のエクスネット(ExNet)の創業者、ダルー・ホア氏は、「グラブの方がウーバーよりも優れているが、私にとっては大きな競争相手ではない」と語った。