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アジア開発銀行(ADB)の上級エコノミストは、地域総合経済パートナーシップ(RCEP)について、「16か国における利益相反のため、年末までに取決めが完了する可能性は低い」と語った。クメールタイムズ紙が報じた。
RCEPは世界のGDPの3分の1、約35億人をカバーする予定で、ASEAN10カ国と中国、日本、インド、韓国、豪州、ニュージーランドの6か国が自由貿易協定に同意すると発表している。
ADB貿易・地域協力庁のリード・エコノミストは、「サービスや投資、知的財産、電子商取引などの分野は、妥協するしかない。RCEPは、16カ国が透明性、標準化、調和化に関する改革を推進する良い機会になる。RCEPは巨大な市場を作り出すため、カンボジアはそれを活用する準備が必要だ。投資環境をより良くするため、労働者の技能水準を向上させ、法支配の改善および汚職撤廃、赤字削減を図る重要課題に取り組むべきだ」と述べた。
商業省の広報官は、「RCEPの遅れは、各国が自国に有益な条件になるよう交渉したためだ。カンボジアは世界貿易機関(WTO)加盟国として、ASEAN諸国と比べほぼ全業種の自由化にコミットしている」と述べた。
ASEAN諸国は今年3月にマニラで、今後15年間に渡り5000~6000種類の製品の関税の90%を削減することに合意している。