カンボジア農林水産省は、国内初の産業食肉処理場を持つ食品流通会社SLNミートサプライズに対し、国際市場進出に向けた支援を提案したという。プノンペンポスト紙が報じた。
同食肉処理場では昨年6月、約2800頭に及ぶオーストラリアの肉牛を入荷。現在、国内市場向けに肉を提供しており、売り上げは増加傾向だ。来週にはラオスにオーストラリア産の牛肉輸送用のコンテナも持つという。
国際貿易には国家間の協定などが必要となるため、ヴェイン・サコン農林水産大臣は同省からの献身的な支援を誓約。また、租税総局と商業省にもSLN社への支援協力を要求した。
SNLから同省に対して、同社が適切な税務書類を持たないため輸出は国境で停頓してしまうという報告があがっているようだ。またヴェイン大臣は、同社が他国における衛生植物検疫(SPS)の機能を全く理解できていないと指摘する。
ヴェイン大臣は、国際貿易や動物の健康管理に関する専門的技術を提供するべく、政府関係者を同社に特派することを決めている。さらに同社は、牛肉輸出における他国との二国間貿易協定の成立に際し、政府の介在を求めている。
農産業者からは、今後、輸出業者が衛生植物検疫の必要条件に従うことが極めて重要となるだろうという指摘がある。また、各商品や各業者の評判を守るためにも、SLNが要件を満たすことが出来るように農林水産省が直接介在するのはいいことだという意見があがっている。