製造業が多様化し続ける中、カンボジアの電力供給は投資家にとって課題のままだ。クメール・タイムズ紙が報じた。
カンボジア開発評議会事務局長のソク・チェンダソピア大臣は、2017年のカンボジア国際ビジネスサミットで、「衣料品中心の6社と電子機器関連の70社強、計87社の日本企業が営業を行っている。日本企業の大部分は特別経済区(SEZ)内で運営しており、大多数はプノンペンとバベット、ポイペトである」と述べ、 「カンボジアは現在、水力発電所と輸入電力に依存するだけでなく、石炭火力発電やその他電力供給源も加えて電力供給を多様化している。特に活発な経済活動が行われている地域では、電力の価格と品質の改善を行っており、すぐに電力不足は解消し、価格も勝負できるだろう。2019年には自家発電で賄うことができ、輸入の必要性はなくなる」と付け加えた。
しかし、電力量もさることながら、課題は電力供給の質だ。プノンペン経済特区マネージングダイレクターの上松裕士氏は、クメール・タイムズ紙に、「タイと比較しカンボジアは安定した電力を持っていない。電気量は問題ではないが、難しいのは質と不安定さ。これらは、特に付加価値の高い製造業で克服しなければならない課題だ。政府の産業発展政策を達成するためには、質の高い電力を供給する必要がある。 質の高い電気とは、強力で安定したパワーがあり、製造業を24時間サポートし、周波数の上下がないことを意味する」と話している。
カンボジア国立銀行のチア・セレイ総局長は、「カンボジアでは製造業が重要な役割を果たしている」と述べ、「製造業の多様化により縫製業は後退の傾向にある。2010年は製造業の88%が衣料品、繊維製品、フットウェアで、8%がエレクトロニクス、コンポーネント、組立品だった。しかし、2016年には28%がエレクトロニクスや組立品、衣料品やフットウェアは23%だ」と述べた。