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アジア開発銀行(ADB)は11月18日、カンボジアの金融業界の強化と、銀行の無い地域への金融参入を促進するため、4000万ドルの融資と60万ドルの技術援助交付金を承認したと発表した。
融資や技術援助交付金は、ADBが資金を提供する包括的金融セクター開発プログラム(Inclusive Financial Sector Development Program=IFSDP)を介して融資される。実行された場合、プログラムは年に最高3億9100万ドル、また国内総生産の2.3%の潜在的な経済的利益をもたらすことが期待されるという。
声明では、「IFSDPは、効率的かつ安定的な金融業界の発展を支援することにより、適切な金融サービスを人々に届け、政策のサポートと消費者保護の強化は、農村世帯、農家、中小企業に利益をもたらすことが期待される」と発表した。また、このプログラムは、「新しいサービスや製品導入をサポートし、既存の金融業界のインフラをアップグレードする」と付け加えている。
過去数年間の経済成長により、カンボジアの貧困層は、2007年の47.8%から2014年には13.5%に減少している。しかし、ADBによると、1日2ドル以下で生活しているカンボジア人は人口の41%、特に農村部では90%と指摘しており、依然として貧困の影響を受けやすい。また、金融機関への正式なアクセスを持つのは人口のわずか59%、金融機関を利用できない成人人口は約30%に上るという。