(c)Phnom Penh Post
カンボジア中央銀行(NBC)の経済調査員がまとめたカンボジアの証券取引における役割に関するレポートによると、プノンペンのごく一部の両替業者の行動が、あらゆる経済主体の経営コストに影響を与えており、為替レートを決定する主要因となっているという。プノンペンポスト紙が報じた。
NBCの経済調査員レン・ソクロン氏の研究によれば、両替業者の66%が日々の外貨為替レートの決定基準をプノンペンの両替業者に頼っており、NBCの為替レートを使用しているのは6%にとどまった。
同氏は、「両替業者は全国的なネットワークを持っているため、経済の需要に基づいて通貨を分配できる。また、プノンペンの三大両替業者が市場を独占しており、NBCからのレートにも影響力を持っている」としている。
NBCのチア・セレイ総局長は、ローカルの商業銀行は外貨為替取引量は限られており、その三大両替業者が市場を量的・価格的にも独占していると話す。
一方で、過去2年のうちに傾向は変化し、バンキングシステムによる徴税促進を目指す改革により、銀行が為替市場で果たす役割がより大きくなったという。
同氏は、「為替レートは需要と供給によって決まるもので、民間セクターがその変化に影響できるとは考えにくい」と話した。
また、「公式の為替レートは主に政府取引に利用されている一方、民間取引は、銀行や両替業者が決定づける市場のレートによって行われている」と語った。
カンボジアの大手両替業者リーホー・エクスチェンジのゼネラルマネージャーは、「為替市場は、レートを数社の談合で決定したりコントロールできるほど小さくはなく、そんなことをするのは不可能だ」と述べている。
バッタンバン州のある両替業者は、「いつもプノンペンの両替業者のレートに準じている。NBCのレートを参考にしたことはない」と話した。