カンボジア租税総局(GDT)は21日にインターコンチネンタルホテルで開催されたタックス・フォーラム2016で、今後2年間は所得税などの増税をしないかわりに徴税基盤の拡大に注力する意向を示した。クメールタイムズ紙が報じた。
GDT総局長のコン・ヴィボル氏は、「2018年までは増税も新税制もないだろう。一方で、未登録の事業主からの徴税を拡大するつもりだ」と述べた。同氏によれば、GDTによる非公式調査ではチャムカーモン地区の50%もの事業主が税登録をしていないという。
また同氏は、「この調査は他地区でも実施中だ。罰金などを課す予定はないが、未登録ならばなるべく早く登録手続きを行ってほしい」と話した。
カンボジア青年起業家協会(Youth Entrepreneurs Association of Cambodia=YEA)のソク・ピセット会長は、「一部の企業は過少申告により脱税をしており、市場競争に不均衡をもたらしている。会計情報の透明化、義務化のための改革が必要だ」と語った。
GDTによれば、今年始まってから8ヶ月間の徴税額は前年同期比75.6%増加の10億700万ドルだった。今年8月のみの徴税額は1億2080万ドルに上る。