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カンボジア中央銀行(NBC)は、銀行預金者の保護制度を構築するため、米国財務省の専門家から協力を得ているとクメールタイムズ紙が報じた。
預金者保護制度は、銀行が倒産した際に預金者に預金の一部を払い戻す制度で、預金者に対しては資産の一部が保護されるとともに、国家財政の安定性の観点からも深刻な経済的な影響を防止しすることができる。
アクレダ銀行のイン・チャンニーCEOは、「預金者との更なる信頼関係を構築することができる」とNBCの動きを称賛し、「銀行業界を強くするだろう」と述べた。
金融調査会社メコンストラテジック・パートナーズのマネージングパートナースティーブン・ヒギンズ氏は、「金融システムが整っていないミャンマーを除いて、カンボジアはASEANで唯一、預金保護が無い国だった」と話し、「銀行が安全かは、原則として銀行自身に責任があるが、そのバックアップとしてNBCは、適切な安全措置をとる必要がある」と付け加えた。
国内最大のマイクロファイナンス機関(MFI)の一つ、プラサックのシム・セナシートCEOは、「我々も準拠する必要がある」とNBCの動きを歓迎した。
NBCによると、2015年末、同国の36商業銀行の預金合計は約110億円となり、これは前年よりも16.7%増加した。一方、マイクロファイナンス預金受入機関の預金総額は、前年比46.5%増の13億ドルであった。