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アジア開発銀行(ADB)によると、カンボジアは気候変動の悪影響で昨年の国内総生産(GDP)160億ドルのうち10%に相当する15億ドルの損失に対処するため、気候投資基金のもとカンボジア政府へ9600万ドルを提供した。これは、17州、約2万世帯で11万人以上の人々に利益をもたらすという。
ADBの東南アジアの気候変動に詳しい専門家は、気候変動に対するカンボジアの脆弱性を挙げ、「カンボジアは人口の4分の3以上が自給自足の生活か天水農業に携わっており、国民の85%の重要な収入源になっている」と述べ、「また、コレラや腸チフスなどの水系感染症はエルニーニョとラニーニャ現象により悪化するなど、農業や水資源、健康などは気候変動によって影響を受ける主な分野だ」と付け加えた。
カンボジアは、2006年に国家気候変動委員会を設置し、2013年以降、災害リスク軽減のため、国家レベルでの計画を進めているが、「制度的・技術的に能力が限られている」とADBは話す。