(c)Phnom Penh Post
17日、プノンペン都内のボンケンコン地区に有機野菜を販売する新たな店舗、エコアグリセンター(EAC)がオープンした。EACはクメール・オーガニック・コーポレーティブ社と在カンボジア-ドイツ国際協力機関(German International Cooperation Cambodia: GIZ Cambodia)により共同設立された組織だ。オーガニック野菜がより身近になり需要が上がれば、農業の技術の向上にも繋がる。
最高国家経済評議会(SNEC)のアドバイザーは、「野菜部門の成長に繋がる取り組みを歓迎しており、地場野菜の生産量増加のために政府としてもプロジェクトを支援していく。しかし、カンボジアの消費者は依然として品質よりも価格を優先させている。それが問題だ」とプノンペンポスト紙に語った。
政策研究センターの調査によると、毎日200~400トンの野菜が周辺国から輸入されている。これ金額にすると年間1億5千万~2億5千万ドルが化学薬品を使用した野菜を購入するためにタイ、ベトナム、中国に支払われていることになる。
オーガニック野菜は20~30%値段が高いため、カンボジアの消費者の手が届かず依然として市場規模は小さいと言う。
EACを設立したクメール・オーガニック・コーポレイティブ社の創始者は、「国内のオーガニック製品の消費を増やせれば、我々の体に化学物質の摂取を防ぐことができ、国外へ流れるお金を止めることもできる」とクメールタイムズ紙に語った。
徐々にカンボジアにもオーガニック野菜の販売店は増えており、消費者の認知も上がり、需要は堅調に増えている。国内産の無農薬野菜や果物の消費が増えれば、輸入に頼る必要がなくなる。
国内生産部門強化に繋がるオーガニック野菜市場には今後も注目していく必要がありそうだ。