【IT・通信】
カンボジアでは主要モバイルネットワーク事業者が5Gの実装を目指し、大々的に宣伝しており、2019年7月に5Gの試行運用したスマートアクシアタが他社に先んじて2020年第1四半期までにサービスの提供を開始するとしている。
しかし、メコンネットのソク氏は、「ISP業者としては、5Gは脅威というよりはお世辞だ」と述べ、「光ファイバーインターネットは、彼らが宣伝する速度よりも信じられないほど速い速度に達しました。それにカンボジアはまだ4Gの最大能力に達していない状況なので、5Gにはまだ手が届かないと思います。また、5Gが完全に実装される頃には、インターネットプロバイダーによってギガビット速度のWifi6が一般的に提供されるようになると予想しています」と付け加えた。つまり一言で言えば、ISP業者と携帯通信会社は互いに競争する必要は無く、どちらも2つの異なるニーズに対する答えなのだ。
コワーキングスペースが、高速回線の環境があり、ネットワーク構築にも最適な場所としてスタートアップ企業や中小企業の間で人気が高まっている。利用する場所の広さや利用期間など、ニーズに応じて決めることができ、また利用者同士が活発に交流できることも特長だ。
プノンペン最大のコワーキングスペースで、世界展開しているインパクトハブプノンペンの代表取締役、オリビア・ハウ氏は、「テクノロジーが私たちの生活の中で大きな部分を占めており、若い起業家がこれを使って良いものを生み出しています。私たちは、より多くのITスタートアップを目の当たりにしています」と語る。
コワーキングスペースでは様々なビジネスコンテストやハッカソンが開催されており、特に通信IT業界主催のものが目立つ。ISPのリーディングカンパニーとして、ミャンマー・タイ・カンボジアを結ぶ光海底ケーブルの建設計画をいち早く立ち上げ、ビジネスコンテストのスポンサーも努めるイージーコムのユニ・リー・ヒースコート氏は、「オンラインビジネス、アプリサービス、キャッシュレス支払いなどが至るところで現れ、破壊的ともいえるイノベーションが起こっています。カンボジアの人々は、新技術に対し非常にオープンで受け入れられ易いといえます。適応、学習、採用するスピードが早いため、ICTの将来についてはポジティブに考えています」と語り、カンボジアでのビジネスにおいて、IT業界の存在感が益々高まりを見せるだろう。