【教育・学習支援】
ほとんどの私立学校では、就学前から小学6年生までの授業が行われているが、中等教育のカリキュラムは少ない。一方メリットとして、一日プログラム(半日外国語、半日クメール語など)か半日プログラム(外国語、クメール語のみ)を選べる学校も多く、一日プログラムには給食が提供される学校もある。中等教育を行う私立学校の授業料はとても高額だが、カンボジアまたは海外の大学での高等教育を受けたいと望む学生にとっては、とても良い教育機関だと言える。カンボジアでは、いくつかの学校で中等教育課程の国際認定が行われている。例えば、学校認定団体である米国西部地域私立学校大学協会(WASC)、義務教育終了資格試験(IGCSE)/ケンブリッジ先進国際教育修了証(AICE)を扱うケンブリッジ国際教育評価機関(CAIE)、国際学校協議会(CIS)、国際バカロレア機構(IB)は、米国で一般的な認定機関である。これらの組織は、先進国の大学に出願や進学するにあたって、各学校の教育課程や試験の内容が優秀な基準を満たし、学生の成績と成績証明書に示されているかを判断する。
3歳以上の幼児向けの教育課程は、東南アジアにおける最大の成長市場の1つであり、カンボジアも例外ではない。幼児教育と、それによる社会的交流の重要性の理解が高まり、国内の多くの学校が幼児専用のカリキュラムを設置している。その結果、現在では、カンボジアに数多くの保育園や幼稚園が見られる。
学校選びの情報収集は本国に比べてより慎重に進めていくことが大切である。
① 現地の両親から助言をもらう
製品やサービスのクオリティに関する最適な情報源は、既存の顧客である。教育においても例外ではなく、現地の両親は、転校を望んでいる家庭を快く援助してくれると思われる。
② インターネットによる学校やカリキュラムの情報収集
ほとんどの学校やそのカリキュラムはオンラインで検索できる。学校のウェブサイトやソーシャルメディアのページから、学校が子供に適しているかを垣間見ることができる。学校に訪問する前にインターネットから情報を得て、カリキュラムの近代性や、教職員の能力を見極めることが可能となっている。
③ 具体的なカリキュラムの調査
教育課程開発、学習内容と順序、コンピテンシー、認証評価といった教育用語を知り、その情報を集めることは大きなメリットをもたらせてくれる。
さらに、ウエストラインエデュケーショングループのペッチ氏は、「国際認定を謳っている学校は、その認定機関のウェブサイトなどで確認して学校名の記載があるか事実確認が必須です。また、学校は教育省と商業省の両方に登録する必要があるのですが、どちらか一方、もしくは全く登録をせずに看板だけの学校もたくさんあります。今後は政府のチェック機能もできると思いますが、現段階では注意して学校を選ぶ必要があるのです」と言及している。
そして、下記の点に注意して学校訪問により確かめることが必要である。
学校長と面会
機会があれば学校長と面会し、学校のカリキュラムや各クラスの人数などを直接尋ねてみるのもよい方法と言える。また、学校管理者は具体的にどのような資格を持っているかなども確認してみるのも良いだろう。
施設の見学
キャンパスに主要な施設(図書館、グラウンド、食堂など)があるか、また施設の設備が整っているのかなど。
教室の訪問
各教室の広さや清潔さは十分であるか、学生が快適に学習できる教育設備や座席が揃っているか。
教師へのインタビュー
先生方から、教育における自信や資格、教育方針と期待される学習成果の説明を受けることも効果的である。
学校の選択は親にとって、子どものための大きな選択のひとつになる。情報を収集してから学校を訪問し、数多くある選択肢の中から慎重に検討することが重要となる。