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2018年6月25日
カンボジア進出ガイド

【建築・内装】

239 カンボジアの建設・内装③(2018年5月発刊 ISSUE08より)

サプライヤーの競争 Supplier competition

 多くの国際的な建設関連会社が、駐在員事務所の設立や正規代理店を通じてカンボジアへ進出しており、建設関連の製品は低価格から高価格帯のものまで幅広く手に入るようになった。



 電気温水器のリンナイ、電動工具のヒルティ、床材のペルゴなどの販売代理店であるカムコナ・トレーディングのエリダ・キムスルン氏は、「私たちはソリューションを提供することを第一にしています。商品を売ることに注力せず、顧客のニーズを汲み取り、どんな商品が最適か、どんなソリューションが一番かを提案します」と語る。また同氏は、「消費電力を大幅に削減できるガス瞬間給湯器や商用給湯器の売上は目覚ましい成長を見せています」と付け加えた。

 業界関係者は、国際的でグローバルなブランドの建設資材が成長市場を目指して流入する理由の一つにAECを挙げており、今後も非常に多くのサプライヤーが競争すること予測している。




 すでにベトナムで実績を挙げている鋼材加工をカンボジアでも展開するマサカツ鋼材カンボジアは、日本の高い加工技術によって付加価値を高め、競争力を上げるという日本企業らしいやり方で望む。一般的な鋼材会社が材料を仕入れ、切断して売るだけなのに対し、同社の中坂勝也氏は、「それでは競合他社に負けてしまいます。我々は材料の仕入から、製品まで仕事の全部を受けています。これは、特にカンボジアの場合、生き残っていくための術です」と語る。

 また、同社はシステムキッチンの販売も手がけており、プノンペン都内にショールームを作ったことについて、「お客様が購入を検討するにあたり、日本の高品質のキッチンを写真だけでなく、直接見て触れることができるという点で、現地で重要な存在になります」と語る。サプライヤーには価格的な競争力だけでなく、新たな価値の提案が求められていると言える。


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