カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

2015年7月13日
カンボジア進出ガイド

【運輸・物流】

056 カンボジアの運輸・物流⑤(2015年4月発刊 ISSUE02より)

■ 日本食材サプライヤー  Japanese food suppliers

(055 カンボジアの運輸・物流④からの続き)
 日本食レストランの開店ラッシュが相次ぐプノンペンでは、7、8社の日本食材を扱う食品サプライヤーが存在する。日本から直輸入した食材を適正価格で提供すべく昨年参入したダイシントレーディングの竹田 毬氏は、「日本食材を扱うサプライヤーとしては5社目の開業ですが、直輸入で価格を抑えるだけでなく、日本的なサービスの徹底に重点をおいています。日本では問題となる賞味期限・消費 期限も、カンボジアではその概念すらなかったりしますので」と語っている。また、カンボジアならではの問題として、「時間にルーズなので即日配送と言われても実際には翌日となったり、欠品があったり対応が悪かったり、日本の常識とのギャップに悩まされる飲食店経営者は多いですね」と語る。物流インフラの整備には、外的要因の改善だけではなく、当事者意識の改革も重要な要素となる。

■ 物流の目 The future of logistics in Cambodia

 法整備等も未熟な面があり、税関に関して言えば担当者によって解釈が全く異なることも日常茶飯事。日本の常識では到底理解不能な事項も多発する中、物流に関する問題はコストと納期にそのまま跳ね返ってくるだけに、利用する物流会社の選択は料金だけではなく、どれだけ経験・知識・ホスピタリティがあるかも重要な要素となる。大小問わず、日系物流業者のカンボジア進出も加速している昨今、ローカル物流会社の方が料金的には断然安いが、トラブル時の対応や説明責任問題等で大きな違いが出てくるので業者選択には十分注意したい。

 また日系企業の進出に伴い、カンボジアの物流インフラ整備停滞につながる最大要因の一つである、カンボジア人関係者の意識改革へ与える影響にも大きく期待するとともに、先ずは不明瞭な費用請求の撲滅撤廃の意義から考えて頂きたい。


その他の「運輸・物流」の進出ガイド

運輸・物流
運輸・物流
運輸・物流