カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

2015年7月13日
カンボジア進出ガイド

【運輸・物流】

055 カンボジアの運輸・物流④(2015年4月発刊 ISSUE02より)

■ 国際宅配便 Internatonal courier service

(054 カンボジアの運輸・物流③からの続き)
 国際宅配便業者としては世界最大規模のDHLのチャナンヤラック・ピェッチャラット氏は「物流は国の経済成長の鏡です。物流に注目するとその国の成長具合や事情がある程度理解できます。流通はネットワークと人材、そして改革がすべてだと感じます」と述べ、「カンボジア政府の活発な誘致と門戸の広い環境整備のおかげで企業に取って参入障壁が少ない国であり、製造業も増え、物流業界はこれら経済事情、世界情勢と消費者意識の変化、そしてテクノロジーの発達により益々成長していくと思われます。また、IT環境の向上、商品の個性化、さらに新たなマーケットの成熟により今後も確実な成長のポテンシャルがあると考えます。更に2015年のASEAN統合により、カンボジアと周辺地域は益々魅力的な市場となり、この一帯への投資環境は益々活発になると予想されます」と続けた。カンボジア物流面、特に航空貨物取り扱いに関する諸事項の国際基準化にも一躍買っていることは想像に難くないが、今後の改善サポートにも期待を持ちたい。

■ 22年の変化、海運の先駆者 22 years of change, the pioneer in international shipping

 どの業界でもパイオニアには業界開拓の苦労と共に、先駆者としてのチャンスに恵まれる。世界最大規模を誇る海運会社、マースク・カンボジアのラム・ブイ氏は「弊社設立当時、カンボジアの国が開かれ国際貿易が盛んになりつつあったことが進出の理由です。同業他社もいない状況でした。1992年に進出してから22年、当初は輸出入でのコンテナの扱いは週に100以下でしたが、現在では800から1,000の扱いがあり、際立った成長を見せています。この伸びは目を見張るものがありますね。現在では市場の3割ほどをわれわれが扱っていると思われます。わが社は苦難よりもチャンスに目をつけ進出しました」とカンボジア進出の理由を語っている。
(056 カンボジアの運輸・物流⑤へ続く)


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