(c)Phnom Penh Post
韓国の総資産額第2位のウリィ銀行が、カンボジアのマイクロファイナンス機関(MFI)業界首位、プラサックの株式の半数を取得しようとしていることを、プラサックCEOのシム・セナチート氏が認めたとプノンペンポスト紙が報じた。
シム氏は詳細の発言は避けたものの、韓国メディアは6日、ウリィ銀行が他の韓国銀行を退けて優先入札者となっていると報じた。入札額は明らかにされていないが、プラサックの年次報告によれば、昨年末時点での総資産額は10億ドルに上る。
カンボジア中央銀行(NBC)のチア・セレイ総局長は「NBCはすでに候補となる3銀行を承認している。チア氏はプラサック株主に決定権があると話すが、実際にはNBCの承認が物を言うことになる」と述べ、あくまでNBCの裁量によって買収する銀行は選出されるとした。
また同氏は、「我々は、評価が高く強靭な財務体質を持つ投資家を探しており、今回の候補らはバンキングシステムに更なる貢献をするだろう」と付け加えた。
なお、シンガポール系のフィリップ銀行は業界6位のクレディットの株式72%を所有しており、日系のマルハン銀行は業界2位のサタパナの株式95%所有し、サタパナ銀行と行名も変更している。
サパタナ銀行CEOのブン・モニー氏は、「MFIが商業銀行のライセンスを取得すれば、商品の拡充が可能になる」と語り、「MFIはカンボジアの地方含め、いたるところに支店を持っている。困窮した人々から貧困を取り除くというミッションに変わりはない」と、付け加えた。