(c)Phnom Penh Post
カンボジアにもピア・ツー・ピア(P2P)融資と呼ばれている、資金を借りたい人と貸したい人をネット上で結び付ける融資仲介サービスが現れている。
インティーングループ(InteanGroup)は、22歳以上でIDカードを持っており、家族や職場の連絡先を開示した人には無担保での少額融資を行う。顧客がウェブサイトやFacebookページに名前と電話番号を入力すると、詳細な情報を収集するために30分以内に担当者が連絡をし、承認されれば送金サービスを利用してお金を受け取る。送金は現在、電子マネーやスマートルイ(SmartLuy)を使用している。
結婚披露宴、授業料、医療費等、緊急の資金需要がある月給200~300ドルの中間所得層への短期貸付に焦点を当てており、プノンペンポスト紙によると、最大貸付期間は1ヶ月で、1回当たりの融資金額は30~100ドルで平均金額は44ドル。12~14日で完済するとのこと。
インティーングループは、融資を行うのではなく、貸し手と借り手を繋ぎ、貸し手から一律5%の手数料を貰う。サービス開始の2ヶ月間で50万人以上がサイトを訪問し、4000人がローンを申し込んだ。しかし信用不安が多く融資を受けたのはたった400人と同紙は報じている。
インティーングループは1日に2%、年利にすると732%という、他の金融機関よりはるかに高い金利だが、借り手は問題にしておらず、融資前、貸主をカンボジア信用情報機関(CBC)に登録し、消費者信用報告書へのアクセス権を付与、過去に延滞・自己破産した債務者が記載されているブラックリストを閲覧出来る仕組みを整えている。
カンボジア中央銀行(NBC)は、無免許融資への規制を強めているが、P2P融資については調査を終えておらず、合法性についてはコメントできない述べるとともに、金融サービスはいずれもNBCによって登録・ライセンスを取得する必要があり、未登録のサービスには注意が必要だと話している。
なお、インティーングループでは、会社として商務省に登記しており、貸主と借主を繋ぐサービスのためNBCの規制対象ではないと主張している。