カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

  • 経済
  • 2025年3月14日
  • カンボジアニュース

カンボジア国立銀行、電子申請システム「CamDX」導入 – 通貨両替ライセンス手続きが簡素化[経済]

カンボジア国立銀行(National Bank of Cambodia、NBC)は、通貨両替ライセンス申請の手続きを簡素化するための電子サービスプラットフォーム「CamDX」を導入した。​このシステムにより、金融セクターの効率性とデータセキュリティが向上する。​

3月12日より、事業者はwww.registrationservices.gov.khを通じて申請が可能になる。​NBCはこの発表を木曜日に行った。​

CamDX(Cambodia Data eXchange)はエストニアの「X-Road」モデルを参考にしており、安全かつ標準化されたデータ交換プラットフォームとして機能する。​これにより、異なるシステム間でのスムーズなデータ通信が可能になり、機密性とデータの整合性が確保される。​

エストニアのX-Roadは、フィンランドやアゼルバイジャンなどでも電子政府サービスの基盤として導入されている。​これらの国々では、行政サービスの効率化とデータセキュリティの向上が実現されている。 ​

このプラットフォームの主な目的は、政府データ(公共サービス)へのアクセスを容易にする一方で、データのセキュリティと所有権を保護することにある。​既存システムに最小限の変更を加える形で導入される。​

また、CamDXは「Once-Only Principle(TOOP)」に基づき、個人・企業・政府機関から収集したデータを一度のみ登録し、ユーザーの同意に基づいて認可された機関のみに提供する。​この仕組みにより、行政手続きの効率化とデータの一貫性向上が図られる。​

CamDXのようなデータ交換基盤は、銀行間での顧客情報や信用情報の安全かつ効率的な共有を可能にし、与信判断の精度向上や多重債務者の管理強化に寄与する。​また、顧客データのセキュアな連携により、個人情報保護の強化とサービスの向上が期待される。

関連記事
経済
カンボジア主要銀行の経費比率、5年間停滞 – 利益圧迫の実態[経済]
(14日)
労働
縫製業の主役は女性:カンボジア労働大臣が強調[労働]
(04日)
観光
カンボジア、2025年の観光客750万人突破を目指す[観光]
(02月27日)
経済
カンボジアのEコマース市場、2029年に18.1億ドル規模へ成長予測[経済]
(02月26日)
経済
BanhJi社 JICAと連携してカンボジア国立銀行のデータ駆動型経済分析とリエル促進を支援[経済]
(02月20日)
経済
カンボジアの外貨準備高が225億ドルに到達、NBC総裁が発表[経済]
(02月11日)
あわせて読みたい
特集
隠れた“フィンテック先進国”カンボジア ~スマホ・携帯による送金額は国内総生産の半額規模にまで到達、急速に普及する金融×IT先端サービスの行く先は?~ (1/4)
特集
急拡大するカンボジアのマイクロファイナンス市場。存在感を増す日系企業の参入と巨額投資、そのマネーが向かう先の実体は?(3/3)
特集
急拡大するカンボジアのマイクロファイナンス市場。存在感を増す日系企業の参入と巨額投資、そのマネーが向かう先の実体は?(2/3)
特集
急拡大するカンボジアのマイクロファイナンス市場。存在感を増す日系企業の参入と巨額投資、そのマネーが向かう先の実体は?(1/3)
業界
ANZグループとしても、世界70%の地域での営業活動を行う中で、アジアへの自由貿易の重要性を認識しています[金融・保険] レオニー・レスブリッジ
経済の最新ニュースランキング
最新ニュース