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ムーディーズインベスターズサービスは11日、カンボジアは世界的なサプライチェーンの多様化から来る利益を受けられる立場にあると述べた。12日から適用されたEBA貿易特権の一部撤回にも関わらずである。クメールタイムズが報じた。
同社は香港で発表された声明の中で、「世界の貿易システムがより地域に焦点を当てるようになると、アジア、ヨーロッパ、米国といった主要地域は、戦略的に重要な製品のサプライヤーを自らの地域で補完するようになるだろう」と指摘した。
また、「このような傾向が加速すれば、中国を含むアジアの製造業者(医薬品、医療機器、ハイエンド向けの技術製品等を取り扱う業者)にとっては供給先の確保が最も深刻な課題となる。しかしカンボジア、インド、インドネシア等の国々は、低中所得国を支援するGSP(一般特恵関税制度)やEBA(武器以外の全品目に対する無関税、数量制限なしの原則)により、特定の製品についてEU・アメリカ市場へのアクセスが確保される」と付け加えた。
一方で、欧州委員会は今年2月、EBAによりカンボジアに付与された関税設定の一部を撤回する委任規則を採択し、今月12日から適用となった。これにより、カンボジアのEUへの年間輸出量の5分の1にあたる対象品目(特定の衣料品・履物製品、旅行用品、砂糖)に影響が及んでいる。