(c)Phnom Penh Post
アジア開発銀行(ADB)は、今年と来年の経済成長率は7%強となるとの見通しを発表した。プノンペンポスト紙が報じた。
ADBの報告書によると、7月の国民議会選挙や事業活動の難しさなど、王国の成長に対する潜在的なリスクを指摘する一方、輸出の伸び、強い外国直接投資、観光客の増加と国内需要の増加が、今後2年間の堅調な伸びを促進するとしている。また、賃金の上昇に伴い、競争力維持のため、他のビジネスコストを削減する必要性から、煩雑な業務手順の簡素化や、司法制度の改善も求められると指摘した。
商業省の広報官は、「ADBの見通しがカンボジア経済の肯定的な改善を反映しているが、事業の容易性を確保するため、更なる改善が必要だ」と述べた。
ADBのシニア・カントリー・エコノミストは、「商業裁判所の設立が重要だ。裁判官と商業裁判所のキャパシティ・ビルディングは、多くの助けになるだろう。しかし、利害関係者とのさらなる議論が必要だ」と話す。
ADBの報告書によると、「衣料や靴の輸出は、将来的に減速する可能性が高いが、電機部品や自動車部品などの新興産業の堅調な伸びによって相殺される。また、輸入需要の増加は貿易赤字を増加させるが、銀行による景気の押し上げや、観光増加に期待している。一方、外国直接投資や海外からの公的譲許的融資は、経常収支赤字の資金調達に十分であり、年末までに外貨準備高を約100億ドルに増やす必要がある」と指摘している。