(c)Phnom Penh Post
AMRO(ASEAN+3マクロ経済調査事務局)によると、カンボジアの経済成長について年内は安定しているものの、構造改革と中期的な経済成長を維持するための予算の再調整が重要であると発表した。
AMROの報告書によると、縫製業の減速があるものの、カンボジアの経済成長率は、観光業と建設業に支えられ2017年に6.9%、2018年には6.8%の見通し。一方2017年のインフレ率は、世界的な原油価格の高騰を主因として、2016年の3%から3.3%とさらに上昇し、2018年には約3.5%で安定すると予測した。
AMROは、「カンボジアの全体的な財政状況は、高い税収により引き続き強いままだが、多額の政府支出により、大きな財政赤字を2017年に予定している。カンボジアの経済的リスクは、主に労働コストの上昇、米ドルの強化、貿易と外資の優遇措置の喪失によるものであり、国内の金融システムは、外部資金の依存が高いため、世界的金融ショックに弱い。加えて、カンボジアの賃金上昇は生産性の伸びに沿う必要があるが、生産性向上のためには貿易の円滑化や物流の改善、電気コストの持続的な削減が求められる。当局はインフラ支出を維持しつつ、支出効率を高めるために資金調達源の多様化も検討すべきである」と指摘した。