(c)Phnom Penh Post
自国通貨リエル建てによるマイクロファイナンスのローン金利が、今年4月に中央銀行が設定した18%の上限金利により、米ドルでの貸出金利と同じ水準にまで低下している。プノンペンポスト紙が報じた。
カンボジアマイクロファイナンス協会(CMA)のホウ・イエン・トン会長は、「リエルと米ドル建ての貸出金利の格差は解消している。加えて、カンボジア国立銀行(NBC)が提供する譲渡性預金証書や証券担保型流動性供給オペレーション(LPCO)により、リエルの資金調達コストが低くなり、より低金利での提供が可能になる。これにより、顧客がリエル建ての融資を行うことを願っている」と述べた。
LOLCカンボジアのソック・ヴォエゥンCEOは、「マイクロファイナンス機関で、18%の金利上限に準拠した新規融資が行われている。かつては500万リエル(約1250ドル)の融資を受けた場合、金利はリエルベースでは月2.3%、ドルベースでは1.8%だった。今、リエルの金利はこれまでになく低く、顧客の返済能力強化に役立つ。先月末時点で、LOLCカンボジアには2億8200万ドルの貸付ポートフォリオがあり、うち28%がリエル建てだ」と話した。
また、NBCは省令として、2019年末までに全貸し手に、貸付ポートフォリオの10%をリエルで保有することを義務づけている。これに対して同氏は、「すべての商業銀行がNBCの規制を遵守しており、リエルの資金調達コストは引き続き低下するだろう。現在リエルでの融資を行っていない商業銀行もあり、遵守しようとすればMFIに安い金利で融資する必要がある」と楽観的な姿勢を見せた。